記念すべき?第一冊目がこのような本で申し訳ない。

涼宮ハルヒの退屈 (角川スニーカー文庫) 涼宮ハルヒの退屈 (角川スニーカー文庫)
谷川 流、いとう のいぢ 他 (2003/12)
角川書店

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云わずと知れた「涼宮ハルヒ」シリーズの第3巻に当たる。ちなみに第1巻、第2巻は「涼宮ハルヒの憂鬱」と「涼宮ハルヒの溜息」である。この2巻は私は、とりさん(注:ここでは我が相方のことをこう呼ばせて頂く)から拝借し読んでしまった。その際諸所の事情で3巻以降を借りれなくなったため、世間では「ライトノベル」に分類されている、漫画なのか小説なのか限りなくグレーゾーンをゆく書籍を自ら購入する、という、慣れるまでは大変屈辱的な責務(好きで自ら課したわけですけど)を果たし、今日に至る。
まぁ、本日も追加で3冊分まとめて買ってきてわけだが、コツさえつかめばなんとかなる。「コツ」というのは、あまり足を運ばなく、かつ知り合いに会いそうにない本屋をチョイスし大量購入する、という素晴らしい作戦のことだったりする。

そもそも、「涼宮ハルヒ」シリーズはこのライトノベルから誕生した。作者・谷川流(たにがわ ながる)氏が、2003年に「第8回 スニーカー大賞」にて、《大賞》を受賞。それにともない、『ザ・スニーカー』という小説雑誌??に連載されたり『月刊少年エース』にて漫画化されたり、京都アニメーションによってアニメ化(TV放送)された。
この中で最も脚光を浴びたのは、(「最も」に矛盾するけど)漫画以外の全てであったといえよう。
作者の谷川氏は勿論、小説版に挿絵を寄稿していた「いとうのいぢ氏」。アニメというか映画だろ言いたくなるほどの超高画質で毎回のキャラクターの顔ブレの少ない(とでもいうのだろうか。要は回ごとにキャラの顔が違うというアニメにありがちなアレがほぼゼロに等しかった)作画を提供した偉大なる京都アニメーション。主人公である「涼宮ハルヒ」の声を演じた弱冠19歳の声優、平野綾。などなど。
個人的に一番着目すべきだと思うのは、京都アニメーションである。そもそもキャラの顔にブレが少ないというだけでポイントは高い。更に宮崎は●お氏もビックリ(本人に聞いたわけではないが)な映像技術。細やかなこだわりが随所に感じられる。とくに自然のもの(青い空とか、星の瞬く夜空とか、海全般の水面とか雨とか)がスゲーうまい。正直、京アニ以外のアニメは、画質の良し悪しを割り切らなければ見れなくなる。現に私は「のだめカンタービレ」がかなり好きだが、京アニを知ってしまうとあの金管楽器の描き方は見るに堪えなかったと記憶している。


相当話が脱線してきた。
本書の内容は以下のとおりである。
●プロローグ
●涼宮ハルヒの退屈
●笹の葉ラプソディ
●ミステリックサイン
●孤島症候群
●あとがき

…アニメから「涼宮ハルヒ」シリーズを知ることになった私にとって、「笹の葉ラプソディ」以外はすでに知っている話であった(アニメ版と多少違う部分もあったが)。したがって新鮮な感動(大袈裟だが)を覚えた「笹の葉ラプソディ」について述べたい。
話の内容を説明し始めると今以上に前置きが必要になるため、極力避けて感想のみ述べたいと思う。最も良かったことは、主人公・キョン(「涼宮ハルヒ」シリーズは一貫して彼のモノローグ的に話が進んでゆく。そして彼も物語のかなり重要なキーである。)がこの物語のキーの一つである「3年前」に時間遡行できる点である。この逸話によりハルヒがTVアニメの第1話(だったかな)で「あんた、前にあたしと会ったこと、ある?」とキョンに聞いたり、なぜハルヒが成績優秀にもかかわらず「そこそこの成績で入れてしまう」「北高」に入学し、そうすればきっと何か面白いことがあるに違いないと確信に近い思いを持ったのか、その辺に合点がいく。
この物語は、全体的にかなり緻密で、無駄なカット(←映像的に言うならば)や台詞がない(今のところ)。やったら大規模なサスペンスを読んでいるような気持ちにさせられる。大量の糸がぐっちゃぐちゃのひっちゃかめっちゃかに絡まっているのだが、話を読み進めていくうちにそれがほどけたり、新たな糸が絡まってきたりするのが面白くてたまらない。
「笹の葉ラプソディ」は、糸が少しほどけた話の一つであった。
ツンデレなハルヒが、織姫と彦星をマジで信じているようだったり、恋愛的な思い出にメランコニーになる様子がちょっと可愛く、専らハルヒ派の私としてはそこもよかった。


余談というかなんというか「涼宮ハルヒ」は第二期アニメ化開始が決定された。


2007.08.14