ジャケ買いの一枚。
カルナヴァリスタカルナヴァリスタ
(2006/07/26)
松田美緒 meets DEEP SAMBA

商品詳細を見る


私が師と尊敬してやまない(そんなことはないが)ふかわりょうがブログで「人生に必要な力」の一つとして挙げていたのが「ジャケ買い力」である。CDやDVD、マンガや雑誌にとらわれず、幅広い分野において「見た目だけで判断する」能力がいかに大切かを力説していた。マジしょーもねー。

でもそれにアホみたいに感化され、ジャケ買いで買ってしまった@Amazon。しかもチキンな自分は商品が届くまでに「松田美緒」さんのことを調べちゃったり、結局HMVのHPで視聴しちゃったりした。で、結論からいって、このジャケ買いは成功だった。

まずは歌っている「松田美緒」さんのプロフィールにとても共感。日系何世の方がこういうCDを出すなら、正直よくあることだと思うけど、生粋の日本人の彼女が、人生の中でポルトガルのファドやブラジルのサンバに触れ、魅了され、勉強しに行っちゃう行動力に憧れる。女性って生き方に対して結構大胆な方多いですよねー。チキンな自分はうらやましいっす。
さらに彼女のいいところは、ファド→サンバの順で、両方共を知っている(conhecer)こと。ブラジル音楽に魅せられて…みたいな日本人は多いし、自分もどちらかといえばその大衆派に属するわけだが、彼女はファドの魅力も知っている。それってすごい。私は正直ファドの魅力はわかりません。演歌にしか聞こえない。貧相な耳を持つ自分では、その奥深さを本CDから垣間見ることができたわけではないが、"Mae preta"はファドが持つ(?)「哀愁」もにじみ出ていて、よかった。

収録されている曲はどれも「どっかで聞いたことある」気がする、familiarなものばかりで本当に聞きやすい。一番好きなのは前述の"Mae preta"である。奴隷制度や乳母制度(制度というかカルチャー?)を背景にした曲だ。聞いていて、大学の授業を思い出した。
また解説によるとこの曲がヨーロッパにわたって、ポルトガル民衆音楽(→ファド)にアレンジされたり、フランスの映画主題歌に「悲恋を歌った曲」として使われて大ヒットしたそうな。なんか皮肉だと思うのは自分だけだろうか。
奴隷制度や乳母のカルチャーをブラジルに持ち込んだのは紛れもないヨーロッパの人々なのに、制度に対する批判や皮肉は聞き入れられず、曲調や表面的な悲しい恋愛だけが評価されてヨーロッパに広がる。魂の訴えの部分は聞き流される。聞いてほしいのはそこじゃないんですけど。と、brasileiro/aは思わなかったのだろうかね。

2008.07.06 


Secret